留学にご出発される方から、お金の管理方法や日本からの資金の移動方法について、よくご質問をいただきます。
今回は、留学先へのお金の持っていき方や、現地での管理方法についてご案内をします。
おすすめしない方法
多額の現金を持っていく
100万円相当額の現金を海外に持ち出す場合は、出国時に税関で申請が必要です。
外国為替及び外国貿易法(通称: 外為法)により、マネーロンダリングや脱税の規制において、申請をしなかった場合、5年以下の懲役または500万円以下の罰金が課されます。
また、現金は失くしてしまったら戻って来る保証はありません。
このような理由から、多額の現金を持っていくことはおすすめしません。
また、海外旅行の定番だったトラベラーズチェックは、現在は日本では発行されていません。
現地の両替所などで現地通貨に両替をする方法は、両替所のレートや両替手数料が高く設定されていることが多いです。
事前に手数料の安いところをチェックしておくと便利ですが、 海外は日本よりもキャッシュレスが進んでいるところが多いため、 現金を多めに用意する必要は多くないと言えます。
おすすめの方法
短期留学の場合
短期留学の場合は、少額の現金とデビットカードもしくはクレジットカードの組み合わせがベストです。
現在は、海外でも使える日本の銀行のキャッシュカードや、日本で申し込み・発行できる海外で使える国際プリペイドカードが利用できます。
国際プリペイドカード
国際プリペイドカードとは、事前にお金をチャージして海外でATM引き出しやショッピングに利用できるカードです。
海外用のプリペイドカードは短期留学に行くお子様を送り出すご家族の方が日本から都度資金を入金し、現地のお子様がショッピングに利用したりATMから現金を引き出すことができるためとても便利です。
カードのブランド(VISAやMaster)のお店で利用が可能です。
使った金額がすぐに引き落としされ、メール等で通知が来るため、もし不正利用があった場合でもすぐに知ることができますので安心です。
なお、必要なお金だけを入金すれば良いので、使いすぎを防ぐこともできます。
なお、ATM利用時には手数料が発生します。また、海外事務手数料もカード発行会社によって異なりますので、事前に比較検討をして ご自身に合ったカードを選ぶと良いです。
長期留学の場合
長期留学の場合は、現地で銀行口座を開設することも可能です。
それに加え、少しの現金とクレジットカードがあると便利です。
カードはVISAとMasterカードの2枚があれば安心です。
クレジットカードについて
クレジットカードやデビットカードがあれば、多額の現金を持ち歩く 必要がありませんし、なくしたり落とした場合もカード発行会社に連絡すればカードをストップすることができるので、 セキュリティの高い管理方法といえます。
クレジットカードはホテルやレンタカーの予約時に身分証明書としての役割も果たすので非常に便利です。
なお、これらのカードは海外ATMでお金を下ろす時に、手数料がかかってしまうカードもありますので、計画的にATMを使うことや、手数料の料率についてもチェックしてから利用をすることをお勧めします。
また、クレジットカードには海外旅行保険が付帯されたものもあります。
通常、3ヶ月の旅行までカバーされます。付帯内容や条件はカードの種類により異なります。
注意点としては、カードの種類により海外でのショッピングは当初からリボ払いに設定されている場合がありますので、望まない手数料を支払わないためにも出発前にしっかり確認をし、一括払いを選ぶことをおすすめします。
現地の銀行口座開設
留学先の国で銀行口座を開設し、日本からその口座に海外送金する方法です。
現地の銀行口座を持つと、現地の小切手やデビットカードを利用することが可能になります。
また、ワーキングホリデー等の場合は、現地の銀行口座が必要になります。
注意点としては、海外では通常、口座維持手数料が発生します(例外あり)。
また、海外送金には、数千〜一万円近くの海外送金手数料が発生することもデメリットではあります。
海外で銀行口座を開設するには、通常、パスポート・学生証・自分の住所を証明できる郵便物・預けるお金・現地の電話番号等が必要です。
留学で成功する資金の管理方法のまとめ
キャッシュレス化が進んでいる海外では多額の現金は用意せずに、クレジットカードや海外プリペイドカード・ デビットカード等を安全に上手に使いこなすのがおすすめです。
留学期間の長さや目的、留学する人によって最も適した方法をいくつか組み合わせると良いと思います。