以前ご紹介したIELTSに並び、語学留学中に勉強できると良いもう一つの試験が『ケンブリッジ英語検定』です。ケンブリッジ英検は、世界130か国の25,000以上の企業や大学、政府などで認定・利用されており、欧州言語共通のレベル分け『CEFR(セファール)』を元に各レベルごとの試験が受けられる、信頼の高い試験です。
ケンブリッジ英検のおすすめポイントの一つは、『一度取得できれば生涯有効』という点です。IELTSはスコア制で2年間有効ですが、ケンブリッジ英検は有効期限がなく、合格をもらうことができれば一生の資格として履歴書などに書くことが可能です。レベルによって取得までの道のりは長いですが、取得ができれば一生物の資格を得ることができます。
そしてもう一つのおすすめポイントは、ケンブリッジ英検は英語の知識がどれくらいあるのかを試験するのではなく、『英語の知識を正しく”運用”できるかどうか』を判断する試験でもあります。知識をただ持ち合わせているだけでなく、実生活などにおいてしっかりと英語を活用することができるのかどうか、読む・書く・話す・聞くの基礎技能と、正しい文法を運用できるかどうか(英語運用能力)を見られるのです。
ケンブリッジ英検は日本の英検と同様に5つの級に分かれています。
・初級:KET
・初中級:PET
・中級:FCE
・上級:CAE
・最上級:CPE
この中でも留学をするのであれば目指してほしいレベルは、ずばりFCEレベルです。FCEレベルは英検準1級やTOEIC800点前後に相当します。自分の意思・意見を相手に正しく伝えたり、ワーキングホリデーなどで海外で働きたいと考えている方は、FCEレベルの英語力は必要です。さらに将来的に現地就職(永住)や大学進学のレベルになるとその上のCAEレベルが必須です。
ケンブリッジ英検は、試験時間が長いのも特徴です。かなり集中力を必要とする試験でもありますので、日頃の試験対策を通して試験のボリュームに慣れておくことや集中力も養っておくと良いでしょう。
FCE試験の受験時間の例:
・リーディング&文法・語彙 1時間15分(配点:全体の40%)
・ライティング 1時間20分(配点:全体の20%)
・リスニング 40分(配点:全体の20%)
・スピーキング 14分(配点:全体の20%)
スピーキング試験は、受験者同士がペアとなり受験者同士のやりとりを試験官が見て、文法、語彙の駆使力や自分の意見をまとめる力、いかにうまく議論に参加しているかなどの能力を判断されます。単に英語の知識があるだけでは受からないセクションですので、瞬発的に英語を運用する練習をする必要がありますが日本にいてはなかなか対策のしずらいものになりますのでIELTSと同様に語学学校で共通の目標を持った仲間たちと共に勉強ができると良いでしょう。
語学学校のケンブリッジ英検試験対策コースは、基本的に1つのレベルに対して約12週間のコースになっています。コース開始には一定の英語レベルが必要になりますので基礎英語コース期間も合わせて半年〜1年の留学がおすすめです。